新しい血圧計

狭心症と血圧計の話

連日、猛暑が続いていますね。皆さま、お元気でお過ごしでしょうか。昨日はわたしの住む山梨県甲州市塩山の山あいでも、花壇の草むしりをするだけで息が上がるほどでした。

昨年の7月、世界の平均気温が史上最も高くなったというニュースを受け、国連のグテーレス事務総長が「地球温暖化(Global Warming)の時代は終わり、地球沸騰化(Global Boiling)の時代が到来した」と発言されました。今年の夏はまさにその「地球沸騰化」を実感させられます。これから夏本番、今から8月が思いやられます。

さて、この暑さのせいではないと思いますが、先日わたしの愛用していた血圧計が壊れてしまいました。3年近く使っていた手首式の血圧計でしたが、エラー表示ばかりが出るようになってしまったのです。困ってしまったわたしは、すぐさま家電量販店へ新しい血圧計を買いに出かけました。

狭心症とは

実はわたしは、2018年に56歳で狭心症を発症し、ステント治療を受けているのです。それ以来、毎日の血圧測定が欠かせません。今回は、わたしの経験を踏まえて狭心症と血圧測定についてお話しします。同世代の皆様のご参考になれば幸いです。

わたしがかかった狭心症は、心筋梗塞とともに「虚血性心疾患」と呼ばれます。これは心臓の血管にコレステロールや脂肪分が詰まりかけて血管内が狭くなり、十分な血液が心臓の筋肉に届かなくなる病気です。心疾患は日本人の死因の第2位で、約15%を占めています(グラフ:「令和4年(2022) 人口動態統計月報年計(概数)の概況」より)。また、ガンや脳卒中などと共に三大生活習慣病と呼ばれています。

狭心症と心筋梗塞の違い

狭心症も心筋梗塞も、心臓の冠動脈にコレステロールや脂肪分が詰まりかけて狭くなることで起こります。狭心症は心筋梗塞と似ていますが、大きな違いがあります。狭心症は冠動脈が狭くなった状態(まだ少し血液は流れている)なのに対し、心筋梗塞は完全に詰まってしまった状態(血液が全く流れない)なのです。

心臓の血管が完全に詰まると、心筋に酸素と栄養が届かず、その部分が壊死してしまいます。一度壊死した心筋は再生しないので、心筋梗塞のほうがより危険とされています。胸の痛みや圧迫感も、狭心症では数分から長くて15分程度で治まりますが、心筋梗塞では30分以上続き、じっとしていても治まらないということです。

わたしの狭心症体験

わたしが狭心症を発症したのは、2018年6月のことです。ある朝、いつものように出勤のためバス停へ向かっていました。バスが近づいて来ているのが見えたので、バス停まで走ろうとした時、突然胸に激しい痛みが走りました。まるで巨大な万力で胸を締め付けられるような痛みでした。しかし、道端にしゃがみ込み、しばらくすると痛みが消え、普通に行動できるようになりました。

翌日、かかりつけ医を受診しましたが、特に異常は見つかりませんでした。それでも先生の勧めで大病院で精密検査を受けたところ、冠動脈の一部が狭くなっている典型的な狭心症だと分かりました。すぐにカテーテル検査とステント治療を受け、今でも元気に過ごしています。わたしの場合、痛みを感じた翌日にすぐ病院を受診したのが、幸いでした。

【重要】 狭心症は痛みがあっても数分間休んでいると痛みがなくなり普通に行動できるようになるので、病院に行かずやり過ごしてしまう人も多いのだそうです。その結果、突然の心臓発作で亡くなってしまうことにつながってしまいます。また、心電図測定などの検査は、その時その瞬間に発作などの異常がなければ、特に異常は検知されず見過ごされてしまうこともあるといいます。

皆さまは、もし胸の痛みなど心当たりがあるのであれば、是非とも病院で相談されることをお勧めします。

年をとるに従って血圧管理は必須

最近、家内の友人も狭心症になったとの便りがありました。その方もステント治療をされたそうです。わたしたちのように60歳を超えてくると、誰でも血圧が高くなりやすくなってきます。高血圧は別名「サイレントキラー」ともいわれ、自覚症状がないまま、脳や心臓疾患を引き起こすリスクを高めます。

しかし、日ごろから血圧測定を習慣づけていれば、異常に早く気づき医療機関を受診するきっかけになるだけでなく、何より生活習慣を改善する意識づけにもなります。高血圧であることを自覚していれば、予防・改善が可能となるでしょう。家庭での血圧測定で得た数値は、予防や改善の基準になるのです。自宅での血圧測定で得られた数値は、測定条件や環境を一定化することができることから、医療機関で測る血圧値よりも正確性が高いとされ、医師が診療方針を決める指標として役立てることができるのです。

これまで高血圧と診断されたことのない方も、60歳を過ぎれば血圧管理は必須だといえるのではないでしょうか。

血圧計の種類

故障した手首式の血圧計

血圧計は、手首式、上腕式(カフタイプ)、上腕式(アームインタイプ)がありますが、どれを選べば良いでしょう。それぞれメリット・デメリットがありますが、今回、わたしは上腕式(カフタイプ)を選びました。

これまで使っていた手首式は、持ち運びに便利で、測定しやすいというメリットがありますが、測定結果が高めに出る印象がありました。また、手首に巻くときのちょっとしたずれで、正確な測定ができなくなるのです。上腕式(アームインタイプ)は、病院などでよく見かけるように正確な測定ができるのですが、いかんせん本体が大きく家庭内で置く場所に困ってしまいます。また、それなりに高価です。

そこへいくと上腕式(カフタイプ)は、正確な測定ができますし、値段も比較的安価です。わたしの購入した血圧計は、スマートフォンのアプリで測定値を管理でき、自動で血圧日記を作成できるので便利です。昔のようにノートに手書きの血圧記録をつけなくても良いのです。

最近の血圧計はメーカーによっても異なりますが、測定ミスを防ぐ機能、測定データを管理する機能、心電図測定機能など製品によってさまざまな機能が盛り込まれています。血圧測定を習慣化するためにも、自分に合った使いやすい血圧計を選びましょう。

まとめ

基礎疾患のある無しに関わらず、60歳を超えたシニア世代のわたしたちは、暑い夏の体調管理に十分に気をつける必要があります。夏場は体の水分が多く失われてしまい脱水症状・熱中症を引き起こすリスクが高い季節です。また、体の水分が不足すると血液の流れが悪くなり、血圧が上がりやすく、血管も詰まりやすくなることがあるのです。かといって、水を一気にがぶ飲みすると、急激に血液量が増加し、一時的に血圧が上がることがあるので、一定時間ごとに少しずつ水分補給する必要があります。

8月以降も「地球沸騰化」といわれるほどの猛暑が続くことが予想されています。体調がいつもと違うと感じる時は、無理をせず早めに医療機関を受診するなど、ご自分のからだの声に耳を傾け、元気に楽しく夏を乗り切っていきましょう。

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